子供が「Fラン大学に行きたい」と言い出したら、あなたは、どのように答えますか?
「Fラン大学に行く意味はあるのか?」
と、自問自答しても結論は出ないと思います。
何より大切なのは、子供がその大学に行くことによって、何を学び、何を成し遂げたいかです。
それにより、Fラン大学に行く意味がある人もいれば、行く意味が無い人もいるはずです。
Fラン大学に行くメリット・デメリットを考察し、子供が、何を学び、何を成し遂げたいかを軸に、親としての意見を伝え、子供と話し合って決めるべきことなのです。
この記事では、子供が「Fラン大学に行きたい」と言い出した時に、「Fラン大学に行く意味はあるのか?」を、親として子供の将来のために正しく意見し話し合いできるように、Fラン大学に行くメリット、デメリットをお伝えします。
Fラン大学に行く意味はある?
Fラン大学に行く意味はある?ない?という問いに、「ある」「ない」という明確な回答がいろんなところで見受けられますが、結論として、Fラン大学に行く意味は、ある人もいれば、無い人もいます。
前述しました通り、何を学び、何を成し遂げたいか次第なのです。
その軸さえ定まっていれば、下記に示す、Fラン大学に行く意味があると言えるメリット、デメリットを知ることで、子供に必要かどうかが見えてくるはずです。
Fラン大学に行く意味があると言える3つのメリット
Fラン大学に行く意味があると言えるメリットは下記3つです。
下記、メリットを強く感じる場合は、Fラン大学に行く意味があると言えるでしょう。
最終学歴は大卒
Fラン大学であろうと、卒業すれば「大卒」として扱われます。
「Fラン大学」に行くなら高卒でいいという考えで進学しなかった場合、「高卒」となり、初任給だけをとってもかなり違ってきます。
令和元年の学歴別の初任給は下記の通りです。
■男女計
・大学院修士課程修了→ 23万8900円
・大学卒→ 21万200円
・高専/短大卒→ 18万3900円
・高校卒→ 16万7400円
■男性
・大学院修士課程修了→ 23万9000千円
・大学卒→ 21万2800円
・高専/短大卒→ 18万4700円
・高校卒→ 16万8900円
■女性
・大学院修士課程修了→ 23万8300円
・大学卒→ 20万6900円
・高専/短大卒→ 18万3400円
・高校卒→ 16万4600円
※参照元
令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:1 学歴別にみた初任給【厚生労働省】
大学卒と高校卒を比較すると、1か月4万円以上、初任給の差があることがわかります。
初任給だけでこれですから、年収となると大きな金額です。
それだけではなく、昇給や昇格にも影響してきますので、Fラン大学であろうと、「大卒」として扱われるメリットは大きいと思います。
年収や昇格に重きを置く場合、「大卒」としての学歴を持っておくことは重要だと言えますね。
特待生としての奨学金をもらいやすい
大学にもよりますが、成績が優秀であれば、授業料免除などの支援を受けることが可能です。
大学ではそういう支援は普通にありますが、名門大学内で成績優秀者になることと、Fラン大学内で成績優秀者になることを比較すれば、どちらが達成しやすいかは一目瞭然だと思います。
可能性が非常に高くなるので、支援を受ける、という意味では、試してみても良いはずです。
学費が浮くことで、アルバイトなどをしなくてよくなくなるかもしれません。
そうなれば、時間の自由が利き、将来に向けての資格取得など、自身のスキルを磨く時間も増えるため、Fラン大学に行く意味があったと思えるかもしれないですからね。
将来についての考えを摸索する時間を作れる
自分の将来について、「こういう職業につきたい」「これを成し遂げたい」という、明確な指針をイメージできていない人は多いです。
しかし、一旦、働き出してしまえば、そんなことを考えている暇もなく、そこに順応してしまう毎日に明け暮れる日々です。
また、名門大学では、課題もつらく、卒業することも大変です。
Fラン大学に行くことで、時間の余裕が生まれやすくなりますので、この期間に、「こういう職業につきたい」「これを成し遂げたい」という、明確な指針を摸索しましょう。
そして、それが決まれば、そのためには、今何をすべきか、どんな準備が必要か、ということを考えればいいのです。
Fラン大学に行く意味があると言えない3つのデメリット
Fラン大学に行く意味があると言えないデメリットは下記3つです。
下記、デメリットを強く感じる場合は、Fラン大学に行く意味はないと言えるでしょう。
学歴フィルターにかかる可能性がある
学歴フィルターとは、就職活動の際に、決まった大学以外のところからは、ハナから取らないという、書類選考時点で「ふるいにかける」ことです。
「どこの大学か」ということだけで、落とされるフィルターです。
ただ、就活をいくら頑張っても意味がないという訳ではございません。
学歴フィルターが絶対的な企業も存在しますが、そうではない大手企業もありますので、その人にもより、Fラン大学から、大手企業に入っている人もいます。
公にはされていないので一概には言えませんが、可能性はあるということです。
「そんなことなら高卒でも同じでは?」と思われるかもしれませんが、やはり、Fラン大学でも「大卒」であるため就職はしやすく、初任給や、その後の昇給昇格にも影響してきますので、Fラン大学に行く意味は、その人次第であるとも言えますね。
周りの学生から悪い刺激を受ける
Fラン大学では、周りの学生から悪い刺激を受ける可能性があります。
「大学に行って遊ぼう」という目的が主体の人も多いので、そういう人達と知り合ってしまうと、悪い刺激を受け、流されてしまう可能性が高くなってしまいます。
環境は大事で、周りが遊んでいれば同調してしまうことは多々あり、逆に、周りが頑張っていれば、良い方向へと同調する可能性が高くなります。
Fラン大学は、前者の環境に近いと言えます。
しかし、その中で、流されなければいい訳ですので、強い意志を持ち、自分の将来のために頑張れる気持ちを持ちましょう。
講義のレベルが低い
Fラン大学の授業は、他の名門大学に比べるとレベルは低いと言わざる負えません。
Fラン大学の学生に合わせた講義ですから、必然的にそのレベルに合わせた講義になることは必然ですからね。
レベルを上げると当然ついていけなくなるため、単位を落とすことにもなりかねません。
留年者が増えすぎると、私立大学では運営に影響するため、それを避けるのは致し方の無いことですので、それを踏まえたうえで、Fラン大学に行かれたほうがいいです。
まとめ
ここまで、Fラン大学に行く意味があるのかどうかを考察するための、メリット、デメリットをお伝えしてきました。
Fラン大学に行く意味があるかどうかに正解はありません。
あなたの子供が、何を学び、何を成し遂げたいか次第なのです。
前述したメリット、デメリットを参考に、「必要なこと」「必要でないこと」を選択し、何に重きを置くかに優先順位をつけ、「Fラン大学に行く意味はあるのか?」を、親として子供の将来のために正しく意見し、話し合いしてみてください。
話をよく聞くことで、お子さんの心の中の想いが、あなたにも伝わってくるはずです。
その想いを受け止めて、あなたの考えを伝えれば、お子さんの輝かしい将来に適した答えが、きっと見つかることでしょう。