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国立大学受験の仕組み

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国立大学の受験は、私たち親世代が受験した頃は、共通一次試験を受けて、その後国立大学の二次試験を受験していました。国立大学の受験は、原則1校だけでした。

それが共通一次試験はセンター試験になり、二次試験は前期試験と後期試験があります。さらには推薦入試まで。

ここでは、今の国立大学受験の仕組みを説明します。

国立大学の入試は大きく分けて二つ

国立大学への進学を希望する場合、大きく分けて二つの方法が利用できます。

まずほとんどの人が利用するのが一般入試で、およそ8割の人はこの方法によって国立大学に入学しています。もう一つの方法は、一般入試ではなく学校長の推薦に基づく推薦入試やAO入試を利用する方法です。

国立大学の推薦入試は、私が受験した頃は無かったと思います。それが今では、東京大学や京都大学でも推薦入試ががあります。

かなり時代が変りましたね。

では、まず一般入試から説明します。

国立大学の一般入試

多くの人が国立大学を受験する際に利用する一般入試の仕組みですが、基本的にはセンター試験と二次試験からなります。

センター試験というのは全員が同じ試験を受けるもので、国立大学を受験する場合は原則として必須です。

この試験での得点を基にして、受験する大学を選択、出願し、今度はその大学独自の試験、いわゆる二次試験を受験します。この流れは、以前の共通一次試験を受験して、その後に二次試験を受験していた私たち親世代と基本的には同じです。

そして、最終的な志望校を決定して出願するのはセンター試験の結果を受けてということになります。

最近では、受験産業が大きく発達していて、河合塾や駿台予備校のような大手予備校がセンター試験の自己採点の結果と志望校のデータを集め、それを集計して各大学の各部学科別に、Aラインからボーダーラインまでをセンター試験終了から1週間程度で公表します。

それが悲喜こもごものドラマを生み、得点次第ではそれまでの志望校を変更しなければいけないケースも出てきます。そのため、事前にあらゆる可能性を考慮して志望校をピックアップしておいたほうが、いざというときにも慌てないで済むでしょう。

そうは言っても、これら予備校のデータに振り回されることも考えものです。ときには、予備校のリサーチの結果を見て志望校変更が多数起こり、ある大学は無風地帯になったり、別の大学は受験生が殺到して難易度が極端に上がってしますということも起きています。

例えば、平成27年度入試の徳島大学医学部は、河合塾のセンターリサーチのボーダーが低く出たため、受験生が殺到。結果、センターの結果による二段階選抜(足切り)が発動し、それでも二次試験の競争率は約8倍の狭き門になりました。

国立大学の二次試験

各国立大学独自の試験である二次試験は、前期試験と後期試験の二つに分かれています。

2月下旬に入試が行われる前期日程と前期日程の合格発表後の3月10日前後の入試が行われる後期日程とに募集人員を分けて試験を実施しています。

受験生は前期日程と後期日程のどちらの試験も受けることができるので、前期日程と後期日程で異なる大学や学部の試験を受けたり、あるいは同じ大学、学部の試験を前期、後期ともに受けることが可能になります。

ただし前期日程の試験に合格し、その後の入学手続きを進めた場合は、後期日程の試験を受けても合格の対象とはなりません。

したがって、第一志望の大学を前期日程にしておくことが基本となります。

また、後期日程は合格者の枠が少なく、かなり狭き門であるうえに、最近では後期日程を縮小したり、廃止する大学も出てきています。

東京大学や京都大学は、後期日程を廃止しました。旧帝国大学クラスの大学でも、後期日程を実施しない学部も存在します。

だから、前期試験で第一志望の大学に合格するのが理想ですね。

国立大学の二段階選抜

国立大学の一般入試で注意しなければいけないのは、二段階選抜という仕組みです。

これは大学が決める一定の倍率を超えたとき、センター試験の得点を見て、二次試験を実施する大学側が、二次試験前に受験生を選抜するという制度です。

要するにセンター試験での得点が低い人は、二次試験を受けることができなくなってしまいます。

このような制度はすべての大学が実施しているわけではなく、多くの場合は難関大学や医学部などに限られます。つまり人気の高い大学でこのような制度を設けているのです。なかには二次試験を受けるために必要な得点をあらかじめ設定している大学もあります。

国立大学の推薦入試

先にも書きましたが、最近では国立大学も推薦入試・AO入試を行っています。

平成28年度から東京大学が推薦入試、京都大学が推薦入試とAO入試を始め話題となりました。さらに、平成29年度からは大阪大学も推薦入試とAO入試を始めます。

このように推薦入試は、一般入試と並んで国立大学の入試の一つの柱になりつつあり、特に近年は、学力ではなく個人の総合的な資質で入試の是非を決定するAO入試の割合が増えています。

AO入試、推薦入試ともほかの大学に併願しないことが条件です。もっとも万が一、推薦入試などで不合格になってしまった場合は、ほかの大学を受験することも可能です。

医学部の推薦入試(地域枠)

国立大学の医学部には、地域枠の推薦入試があります。

これは、医師不足が深刻な地域を抱える地方の国立大学が、地元の高校出身の学生を確保し、将来も地元の地域医療に貢献してもらうための制度です。

東京や大阪の都市部や近郊の国立大学医学部は、医学部志望者の割に定員が少ないため難易度が上がる傾向にあります。そのため、東京や大阪から地方の国立大学に進学し、卒業後は東京や大阪に帰ると学生が多いため、作られたものです。

この地域枠で入学すると、卒業後も地元の公的医療機関に従事することや、一定期間僻地医療に従事することが条件とされることがあります。

それでも、地元で医療に携わることを希望している学生にとっては、受験機会が増えるので積極的にトライしても良いのではないでしょうか。

国立大学受験制度のしくみまとめ

国立大学の受験生度は、時代とともに少しずつ変化してきています。

私たち親世代が受験した頃は、国立大学は1校しか受験できなかったのに比べると、推薦入試や前期日程、後期日程と受験できる機会が増えているのは、受験生にとっては良いことですね。

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